ABOUT

福岡県の最西端にある糸島市。ほどよく海と山と空があり、田んぼと小さな街がある。

どこにでもありそうなこの片田舎で林業を営む家、俗に言う【樵キコリ】の次男坊として僕は産声をあげました。

幼少の頃から強制的に林業現場に駆り出され、否が応でも森や木々に触れ、季節の移ろいを肌で感じる環境で育ちました。

思えばまだ小学生の頃から兄と二人だけで馬を引き、山から材木を降ろしたり。同級生が春休みを楽しんでる時に山奥で杉の枝打ちをしたりしてました。

その個性的な環境が故に少年時代には迫害的な仕打ちも受けて、林業や森から少し距離を置くようになりました。

しかし2009年から木工家を志し再び地元の自然に意識を向けた時に、どこにでもありそうな片田舎「この世界の片隅」こそ楽園なのでは?と気づき始めました。

そしてその個性的な人生で得た【チェーンソーでたやすく木を伐り倒す】という有り難いスキルを生かして【thinning間伐】という森の健康を守る仕事にも携わり、現在のmoqu c0mo(モクコモ)のスタイル【Sustainable循環型】の木工を模索するようになりました。

自ら暮らしのそばの森の手入れをし、その森の恵みを素材とし、そしてその森にまた木を植える。それは人と自然が寄り添う懐かしくて新しい暮らしのヒントなのでしょう。

やがて知らず知らずに色んな垣根を越えて想いが重なり「地元の林業とクラフトを繋ぎながらマーケットを開き街へ届ける」その全てに自ら携われる作家として希少な存在となりました。

この地に生まれた奇跡と個性的で貴重な家庭に育った幸せに感謝し、季節の花や風に恋しながら、自然に寄り添ったクラフトを真心を込めて製作をしております。

なんとなく暮らしの心がほっこりする。
するとどこかの森がにっこりする。
そんなmoqu c0moならではのアイテムとお付き合い頂ければ幸いです。


木工房 moqu c0mo  薦田 雄一